NEC LS550/C のWindows10化

概要

Windows7 Home Premium64bitを搭載したノートPC (型式:LS550/C) を アップグレードインストールにてWindows10 Home64Bitにすることにした。このマシンはCPU がCoreI5メインメモリは4GBである。

クローン作成とSSDへ

ハードウェアをHDD 500GBからSSD 1TBに変更した。
あらかじめ、USB接続にてHDDの内容をSSDにクローンを作成し(Acronis True Image WD Editionを使用)、交換作業を行った。

1.HDDを取り外す
 バッテリーを取り外し2本のねじをはずすとHDDを取りはずせる。

2.SSDを準備する
 HDDをくるんでいる半透明のカバーを外し、SSDに取り付ける。これをしないとSSDを外せなくなる。

上:HDD 中:半透明カバー 下:SSD

3.SSDを取り付ける
 SSDはHDDより若干厚みが薄いことから、上部に余裕が生じる。2本のねじで止められるよう底部を下に向けた状態でねじ止めする。

右から左側に押し込む
下部方向にSSDが2本のねじにて固定される

4:BIOSで確認

1000GBとして認識されている

Windowsのアップデート

SSDとなったWindows7上にてメディア作成ツールで作成したWindows10のアップデートDVDからセットアップを開始した。
 しかし、進捗20%代の再起動後以下のようなエラーが発生した。

アンチウイルス系のソフトはあらかじめアンインストールしていた。常駐しているプログラムをことごとく停止したが変化はなかった。条件を変えて3回リトライしたがいずれも上記の通りであった。
 インターネットで調査したところ、NX_PAD(タッチパッド「プログラムと機能」から削除)とO2ドライバ(SDカードリーダー関係「デバイスマネージャ」から削除と「サービス」から削除)が原因として有力となった。さらにWindows7のサービスを調査したところ、NEC独自の「NT Meter」というサービスが開始されていたのでこちらも「サービス」から無効にした。

上記のほかにデバイスマネージャからO2ドライバー(SDカードリーダー)を削除する

上記の対応によりWindows10 Homeにアップデートできた。なお、タッチパットとSDカードリーダーはMicrosoft標準のドライバが割り当てられ動作した。

Intel(R) Rapid Storage Technology の動作メモ

Windows10をIntelの旧チップセットで運用する際、使用しているIntel(R) Rapid Storage Technology (Intel(R) RST)のバージョンについてまとめることにした。 本ツールを使用することでRAIDアレイの状態を管理することができる。
 環境により挙動が異なるため参考情報として扱ってほしい。また、本内容を実施し、データ損失等が発生したとしても責任は負わない。

ハードウェアの異なる複数の環境でIntel(R) Rapid Storage Technology を運用しているが、紆余曲折の末、以下の組み合わせとなった。

表1.チップセットとバージョンの組み合わせ

Noチップセット Intel(R) RST バージョン
1P3512.8.0.1016
2Z7714.8.16.1063

どのバージョンでもデバイスマネージャーの記憶域コントローラーで表示されるデバイスドライバーは「iaStorA.sys」となる。このデバイスドライバーに「iaStorAVC.sys」なるドライバーが読み込まれている場合、 Intel(R) Rapid Storage Technology は使用できない。この場合、iaStorA.sysは Intel(R) Rapid Storage Technology のセットアップファイルである「SetupRST.exe」を実行するとシステム内に展開されることから、デバイスマネージャーの記憶域コントローラーで表示されるデバイスドライバーを手動で「Intel Chipset SATA RAID Controller(v 14.8.16.1063 )」を指定して更新する。

v 14.8.16.1063 の場合

指定後再起動すれば、 Intel(R) Rapid Storage Technology を使用できる。

v 12.8.0.1016 の場合

バージョンの互換性について

一度RAID1のアレイを構築したディスクにおいて、片方のディスクをはずし、単一デスク(デグレード状態)で動作していると、表1のNo1の環境で上位のバージョンを実行する(P35チップセットでv14.8.16.1063にて動作)ことができる。しかし、もう一台のディスクを追加(リビルド状態)ではWindows10は起動するものの、Windows10のロゴが表示されくるくるの状態でHDDへのアクセスが途中でなくなりシステムが停止する。追加したディスクが原因と考え、追加ディスクにオール0を書き込み(デグレード状態-non member disk)しても同様であった。

そのため、追加したディスクを取り外し(デグレード状態)し、Windows10を起動させて v12.8.0.1016 Intel(R) Rapid Storage Technology をインストールした。その状態で オール0 を書き込んだディスクを再度アレイに加入( デグレード状態-non member disk )としたところ、Windows10を起動できた。
 そこで、RAID BIOSにて当該ディスクを再度アレイに加入させて起動(リビルド状態)したところ、また Windows10のロゴが表示されくるくるの状態でHDDへのアクセスが途中でなくなりシステムが停止する状態となった。

そのため、また追加したディスクを取り外し(デグレード状態)し更に、「msconfig」にてセーフブートで起動する。セーフブートで起動することを確認した後、ディスクを2台に戻し(リビルド状態)としてセーフブートすると、Windows10がくるくるで止まることなく起動できた。
 セーフブートにて「msconfig」を実行し、通常スタートアップに設定し再起動する。これで通常の運用が可能になった。

ポイント:
RAID1にて単一ディスク(デグレード)から2台ディスク(リビルド)にするためにはセーフブートで立ち上げてから!

0xC1900101-0x4000D Windows10へのアップグレード

▲0xC1900101-0x4000D

Windows7 からWIndows10へアップグレードインストールを実施したところ、タイトルのエラーが出現した。その際、当該環境下での対処法について以下に記載する。

それ以前に以下のブルースクリーンが表示されて、アップグレードインストールが終了してしまった。以下の画像。

▲SYSTEM SERVICE EXCEPTION

色々調べたが、HDDの空き容量を疑った。Cドライブは11GBの空きを確保していたが、思い切って60GB程度空きを確保した。今回の環境では同一HDDに複数のパーテーションが存在していた。そのため、Windows7標準の管理コンソールのディスクの管理を使用しCドライブ以外のパーティションをすべて削除した。その上で、Cドライブの容量で「ボリュームの拡張」を選択して空き容量を変更した。

上記の対策によりアップグレードインストールを完了することができた。

Fujitsu LIFEBOOK AH550/BN の Windows10化

前置き

Windows7 Home Premium32bitを搭載したノートPC (型式:FMVA55BNB7) を アップグレードインストールにてWindows10 Home32Bitにすることにした。このマシンはCPU がCoreI5メインメモリは4GBで2010年ごろに発売された。公式にはWindows10対応となっていない。メモリが4GBなので64Bitも考えたがクリーンインストールとなることから諦めた。

トライ

MS公式サイトからメディア作成ツールを使用してセットアップを開始した。開始後、最初の再起動でWindows10のロゴ(青色のWindowsロゴ)でセットアップが停止する状況となった。再起動後の画面は以下のダイアログが表示されていた。

▲再起動後の画面
再起動後の画面

そこでSAFE_OSで検索したところ複数の設定を変更することとした。

対策1

まず、当該マシンのHDDはC,Dの2パーティション構成であったが、Dドライブは回復用の情報が格納されているようであったため、Windows7のコンピューターの管理→ディスクの管理にて「ドライブ文字とパスの変更」からDドライブの割り当てを削除し、いったんCドライブのみとした。

対策2

BIOS設定を変更した。こちらのほうが有効なのかもしれない。USBの設定にてレガシーUSBサポートを「使用する」→「使用しない」に変更した。

▲BIOSメニュー1階層
BIOSメニュー1階層
設定項目
設定項目

結果

これらの設定により、無事にWindows10 Home 32bitとすることができた。 (画像は加工を加えている)

Windows10 Home 32bit
Windows10 Home 32bit

なお、対策1で削除したドライブ文字列はWindows10の管理ツールで再度Dドライブとして割り当てを行った。

[メモ]px-w3pe4 のx64ドライバはWindows7では未署名となる

Plex px-w3pe4 チューナーカードをWindows7環境にてセットアップすると、デバイスマネージャでは以下の表示となる。

デバイスマネージャの表示
▲デバイスマネージャの表示

ビックリマークがついているのでプロパティを確認するとエラーコード52となる。

デバイスマネージャのプロパティ
▲プロパティ

Windows7でこれを回避するには、起動時にF8キーを押下し、未署名のドライバを有効にするモードで立ち上げる必要がある。

▲ドライバのバージョン

なお、同一ドライバをWindows10でセットアップすると署名されたドライバとして認識されるため、前述のような問題は発生しないようだ。