1概要
CPUはCorei5-3230M 2core4論理プロセッサ、メインメモリ容量は4GB、OSはWindows8.1 64bit、1TBのHDDを搭載したモデルである。
2確認した事象
ファイル名を指定して実行にて、explorerを起動しようとすると、メインのexplorerプロセスが再起動する。また、コマンドプロンプト(管理者)を起動しようとしても同様となる。
そこでセーフモードで起動したが、コントロールパネルの要求すらもメインのexplorerプロセスが再起動する状況であった。事実上このマシンではエクスプローラは使えない状態であった。
3復旧への手順(SSDへの移行)
移行手順は現行の環境(HDD)を保存し、戻せるようにするため、以下の表に示す手順にて段階を経て進めることとした。
段階 | 見出し | 内容 |
---|---|---|
1 | SSDへ移行 | SSDを購入しHDDのクローンを作成する |
2 | Win8.1修復 | Windows8.1のトラブルシューティングを行う |
3 | Win10移行 | Windows10に |
3-1 SSDへ移行
HDDは裏面のねじを2本緩めることで、取り出すことができる。HDD自体はSATAコネクタのみで支持されている。
購入したSSDはWesternDegital(以降WD)のWD Blue 1TBである。交換自体容易に行えることが分かったところで、SSDをUSBにて外付けしWD専用のAcronis True Image WD EditionにてデータのHDDを丸ごとSSDへコピーする。作業完了後、HDDをSSDへ交換する。
3-2 Win8.1修復
SSDからの起動はUEFIを変更することなく通常通り起動した。起動したWindows8.1の修復に移る。当初は容易に修復できるだろうと考えたが、甘かった。以下の手法を試した。
確認したところ、イベントログには以下のイベントが記録されていた。
explorer.exeがイベントID1000のNTDLL.DLLにてApplication Errorを記録していた。他のイベントも確認したところ、以下のエラーが記録されていた。
障害が発生しているosのモジュールは別(KERNELBASE.dll)であったもののノートン360もexplorer.exeと同様であった。調査したものの、このエラーに対して有効な解決策は見つからなかった。safeモード(通常ブートで管理者権限のコマンドプロンプトが上記のエラーで開けなかった)での「sfc /scannow」や新規でユーザーを作成(ユーザー固有のレジストリ設定が起因と考え)してみたものの、効果はなかった。そこでオリジナルのHDDにいったん戻し、NEC再セットアップメディア作成ツールによるリカバリーディスクの作成を試みたが、以下のエラーでディスクが作成できななった。
上記エラー(VerifyReady)はそれまでのexplorer.exeやノートン360と異なりイベントログに記録が残らないため、別の原因であると推測されるものの、原因特定には至らなかった。
最後の手段として、SSDのWindows8からWindos10にアップグレードインストールを行った。アップグレードインストールの際は不要なサービス「NT Meter」を停止して行ったものの、驚いたことに結果は変わらずであった。但し、Windows10はデジタルライセンスによる認証が自動で行われ、ライセンス的には問題なくインストールできた。
3-3 Win10移行
Windows8の修復は困難であると判断し、SSDへ再度Windows10をクリーンインストールすることとした。Windows10のDVDブートにてインストールを開始し、問題なくインストールできた。インストール後はWindowsUpdateにて更新を繰り返し行った。デバイスマネージャー上もすべてのデバイスが認識されている。クリーンインストールにより発生していたApplication Errorは記録されず、エクスプローラが使用できる状態となった。